ブルデ
デレキでゴミを拾い続ける事約二時間。思ったよりもゴミが少なかった為か、図書館はもちろん、更に山間に近い情報処理センター手前の清掃も終える事が出来た。
「ウシ! 今日も一日良い日だったぜ!」
「お前には同意したくないが、同感だ……お酒があれば少し飲みたい気分だな」
「あの……ぼくはまだ十八なんで」
「え〜! いいじゃない別にぃ!」
遠慮がちに言った幸一に対し、ロザリアはジェスの提案に賛成のようだ。
「あいにく、お酒はないから……そういえばフランクさん、電車大丈夫です?」
マナが腕時計を確認すると、もう九時を過ぎている。
「ウォ! そうだ、今日は建築会社の夜間バイト! すまんが、帰らせて貰うぞ!」
フランクはドシンドシンと音をたて、実に鈍重な足取りで走り出す。
「フランク先輩、バイトしてるんですか?」
「まあ、フランクさんはほら、あの通りの強面だけど、人の五倍以上の腕力はあるからね。それで普通の人の、二倍の給料支払うだけでいいんだから。あの手のキツイ仕事は常に人手不足だし」
マナも、ジェスもバイトをしていない。正確には、雇ってくれる所がないのだ。えり好みをしなければこんな身の上でもバイト先はあるかもしれないが、そう言う所ははっきり言ってワリに合わない。時給六百円以下というのは当たり前。下手をするとこちらの足元を見て、百円の条件提示もあった。
が、フランクだけは別。あの三日三晩夜通しで働けそうな体力と、驚異的な腕力は雇用者からすると捨てがたい魅力だったのだ。